ゾイドVS2

ジャンル=アクション 機種=ゲームキューブ
オススメ度 ★★★★★


管理人レビュー

格闘攻撃が当たります。

 基本システムは前作と同じですが、前作の不安点が見事に改善されていて、遊びやすくなった印象が強いと思います。ゲームバランスがよく、ゾイドゲーム内でも上位に入るオススメの一本だと思います。


 登場ゾイドは前作までの機体に、新型ブロックスのマトリクスドラゴン、キメラドラゴンたちを加え、さらに目玉となる大型ゾイドがVSモードのみとはいえ、操作可能になりました。大型ゾイドはデスザウラー、デススティンガー、ウルトラザウルス、マッドサンダーとファンも納得のゾイドたちです。また、前作は登場しなかったシールドライガーも登場。さらにゾイドサーガシリーズからトリニティライガー、ジェノハイドラが参戦!それぞれを操縦できて楽しかったです。

 登場キャラは前作までのVSキャラにショーマ、コウキ、レイカが登場!ミッションモードで共和国を選ぶとショーマ、帝国を選ぶとコウキが主人公でストーリーが展開します(ただ、共和国ではショーマより、ザンの方が主人公の気がしますが)。レイカはテラガイストの幹部として登場!他には前作には登場しなかったムンベイ、ジェミーに加え、ゾイドサーガに登場したアトレー、ゼル(ブリッツタイガーは登場しない)たちが登場しています。

 ストーリーは主人公キャラが前作までのVSキャラ(共和国ならブルーユニコン隊、帝国ならロットティガー隊)と合流して進行します。ストーリーは短いものの、前作のストーリーよりも楽しめました。ただ、最後までテラガイストのボスのガルドが登場せず、テラガイストに逃げられてしまう点は残念でした。前作と同じくどちらの国家を選択しても最後はテラガイストとの戦闘になります。

 グラフィックはデスザウラーなどの大型ゾイドが大きくなっていて、迫力が出ていたと思いました。とはいえ、基本は前作のままで倒れたときの姿が少し不自然な点もまだ見られましたが、ゲーム全体としては非常によいゲームなので、それほど気になりませんでした。

 バトルシステムは大きく改善されていて、前作は当たらなかった格闘が普通に当たります。また、やたら強かったミサイルもある程度弱体化されていて、単純にミサイルを撃っているだけでは戦闘には勝てないようになっていました。前作では異常な強さを見せ付けたブレードライガー等もある程度ゲームバランスが取れるように調整されていました。他にも細部で調整がされていて、ゲームバランスは比較的良好だと思います。

 ゲームの難易度は高めに設定されていて、前作をプレイしていてある程度動きが分かっていても苦戦することが多かったです。前述のとおり単純操作で敵に勝てることは少なく、その場の状況に応じての動きが必要とされていました。苦戦することが多い反面、やりがいのある作品で、面白かったです。バトルMAPも増え、そのMAPごとに応じたより戦闘的なゾイドの動きが出せ(間違えて崖から落ちるを含む)、プレイしていて楽しかったです。

 新たに加わったフィストモードも楽しくプレイできました。狭いステージでのバトルなので、普段は使いにくい低機動、重量級ゾイドが使いやすかったです。管理人は無駄にステップやジャンプをして、穴や崖から落ちて負けるパターンが多かったですが、今までにない新しいバトルシステムで面白かったです。本来のゾイドの戦闘とは違いますが、こういう新しいゲーム的なバトルがあってもよいと思いました。

 ゲームとしては非常に優秀ですが、どんなゲームにも難点があり、本作ではCPUの動きの単純さ、大型ゾイドの挙動、EX技の使用頻度が目立ちます。前作よりも動きがよくなっていますが、まだ単調なことがあり、壁に引っかかっていたり、平気で味方を撃ってくることが多く見られました。また、設定上の高機動ゾイドでも大型ゾイドは動きがもっさりしていること多く、もっと高機動らしい高いレスポンス性能を出して欲しかったです。
 また、VSシリーズでの共通の問題ですが、EX技は使用頻度がほとんどなく、瀕死の状態でないと出せないなどのリスクから使われることが少ないです。ゾイドコアキャノンなどの武装はよいのですが、荷電粒子砲搭載ゾイドは瀕死の状態でないと荷電が撃てず(超大型ゾイドはいつでも撃てる)、瀕死の状態で、硬直しながらの長時間荷電粒子砲を撃つのは自殺行為にしか見えません。せっかくの荷電粒子砲ですので、そんなに強くなくてもいいので時間に関係なくいつでも撃ってみたかったです。

 ゾイドの強さですが、やはり大型ゾイドが強い傾向にあります。難点もありましたが、ゲーム全体としてみればとてもオススメの作品ですので是非プレイしてみてください。 



←ダークホーン。次世代ホビーフェスティバル等のイベントでもゾイドVS2を使用してフィストモードでの大会が行われました。ダークホーンのような重量級、高火力機体が有効なバトルで、狭いステージで白熱した戦いが行われたようです。
 写真のものはゾイドヘッドコレクションのダークホーンで、定価378と安価な割りに精度が非常によく、ファンから好評の出来でした。それぞれに色違いがあり、レッドホーンとの色違いでこちらのダークホーンになります。

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