ゾイドVS

ジャンル=アクション 機種=ゲームキューブ
オススメ度 ★★


管理人レビュー

格闘攻撃が当たりません

 ゾイド初の3Dアクションゲームとして登場した本作ですが、管理人は発売当時にゲームキューブを持っていなかったので先にゾイドフルメタルクラッシュ系、ゾイドインフィニティ系をプレイしてしまったため、本作は物足りなさのあるゲームという印象が残りました。なので、発売当時のゾイドが自分の意思で動いたときの感動などはなく、辛口での評価になっています。ご了承ください。


 登場ゾイドは80種類以上で、発売当時の最新型ゾイドのゴジュラスギガやダークスパイナー、隠し機体としてサイバードライブゾイドが登場しています。ただ、このゲームの仕様上、新型ゾイドや大型ゾイドが必ずしも強いわけではなく、各ゾイド間での強さのバラつきが目立ちます。また、ジェノ系の移動速度がやたら遅いなど本来の設定が反映していない箇所も多く見られました。

 グラフィックは一見してまとまったグラフィックにも見えますが、細部で見ていくと表現力に乏しい点も多く見られました。特にゾイドが走っている時や倒れたシーンでそれが多く見られ、グラフィックは良好とはいえないと思います。

 登場キャラクターはアニメで活躍したバン、ビットたちに加え、ミッションモードの共和国ならザン、ティータ、アルバーン、帝国ならライナー、クローディア、マックス、そして謎の組織テラガイストのレザール、リバイアス、バイパーとオリジナルキャラクターがストーリーを盛り上げていました。全体での会話シーンは少なかったですが、好感の持てるキャラが多く、本作以降の他のゾイドゲームでも多く登場しています。

 ストーリーは共和国と帝国ルートが用意されていて、共和国はブルーユニコン隊、帝国はロットティガー隊とそれぞれで登場キャラが違いますが、どちらも中盤以降はお互いが合流し、謎の組織テラガイストとの戦闘になります。似たようなストーリーになるので、ストーリー自体に大きな違いはないようにも思えました。どちらのストーリーも短めで、戦闘に時間を掛けなければ短時間でクリア可能だと思います。

 ミッションモード以外にはゾイドバトルモードがあり、こちらもアニメキャラ2人を使用しての2対2のチームバトルができます。味方(CPU)に撃たれる こともありますが、基本的にはプレイヤー側が攻撃のメインになるため、実際には1対2の感じが強いと思います。1対1での対戦は2P対戦専用で、CPUとの1対1のバトルはできないようになっています。

 バトルステージはミッションモード、ゾイドバトルモードで複数あり、市街地、砂漠、荒野、基地などで地形の高低差や射程距離を活かしたバトルができました。遠距離用の射撃武器でも地形や相手の高さによっては0距離発射での攻撃が可能なため、射程距離を無視した0距離撃ちができました。

 ゲーム全体の難易度は高くなく、高いように見えるステージでも一部のゾイドや武装を使うことで簡単にクリアしてしまいます。CPUの動きが単純なことが多く、旋回しながら近距離(0距離)射撃連射、バックステップしながら遠距離ミサイル連射をすることで、ほとんど無傷で勝ってしまうことが多かったです。前述のとおり、遠距離の武器でも0距離で撃つことで地形と相手の高さによっては普通に当たるので格闘は出さず射撃メインで戦うとゲーム全体として比較的簡単にクリアできます。

 格闘を使わないというのは、上記のとおり、このゲームの格闘はやたらと当てにくく、命中に関係なく攻撃後に大きな硬直があるため使いにくいです。また、仮に当たったとしても威力がそれほど大きいわけでもなく、攻撃後の硬直に他の敵ゾイド(場合よっては味方)から砲撃されたり、他の敵ゾイドから逆に格闘を当てられることがあったりと 
「ハイリスク、ローリターン」
 な攻撃となっています。

 正直、格闘を出すよりも並程度の威力の射撃武器を旋回しながら連射した方が明らかに強く、隙も少なく戦えます。ステージによっては1体の敵に時間を掛けていると、他の敵ゾイドたちに取り囲まれてしまうステージもあるので、射撃メインで取り囲まれる前に倒してしまいましょう。
 こんな仕様のため、管理人の好きなジェノブレイカーも当然のように格闘が使いにくく、元々カスタマイズしにくい機体なので、全体としてもジェノザウラーに劣る機体になっています。
 格闘攻撃が使えない中、レブラプター、ブレードライガーのような機体は例外で、通常格闘攻撃とは別に武装切り替えで格闘が出せ、代名詞ともいえるレーザーブレードを展開して敵を切り裂くことができます。この手の格闘は硬直がなく、何度でも使用できるのでどんどん敵を切り裂きました


 ゲーム全体は内容が薄く、物足りなさの残るゲームという印象が強い管理人の評価ですが、続編のVS2VS3ではシステムが大きく改善され、遊びやすい(格闘が当てやすい)ようになっているようです。初代ゾイドVSは少し辛口でのオススメ度★★としておきます。



←カノントータス。ゾイドVSシリーズは他の作品ではなかなか操作できない小型、中型ゾイドを操作できるのが、楽しさの一つ。ただ、今作でのカノントータスは設定を無視して、ホバリングで移動して、低機動ゾイドにもかかわらず、並みの移動速度、ステップ性能を出しています。
 写真はキットのもので、定価600円のゼンマイ歩行ゾイドで、歩行ギミックに加え、首が伸縮する亀ならではのギミックが搭載されています。

←レブラプター。HPの低い小型ゾイドだが、ゲーム内ではゴジュラスも軽々しく倒す強機体。ブレードライガーと同様に、背中のカウンターサイズを展開して敵機の周囲を回るだけで敵を倒せる仕様。
 写真はキットではなく、ゾイドミニコレクションのレブラプター。定価300円の彩色済みフィギュア。

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