ゾイドバトルカード戦士
コマンダーテルの思い出

 今回は漫画のコマンダーテルについて語る。

 説明しますと別冊コロコロコミックで連載していたゾイドバトルカードゲーム漫画です。全2巻で連載時は高い人気を誇り、実際のカードゲームをやっていない人にも多く読まれました。カードゲーム漫画としては王道を進み、キャラクターに好感が持てるのが人気の秘密だと思います。

 人気があったのに全2巻なんですね。

 別冊コロコロコミックは2ヶ月に1回の創刊なので、2巻出すだけでも2年ぐらい掛かる。さらに連載時には1回休載があった。2000年2月から連載されたが、最終回時の2002年2月には/ゼロも終了し、上山ゾイドも終わっていた。

 ちょっと悲しかったですね。

 まぁ、それはさておき、当時の思い出を語っていこう。

 漫画の方はカードゲームを知らなくてもゾイドファンなら楽しめると思う。

 実際のカードゲームがルールが非常に複雑なため、漫画ではかなり簡略化されていて読みやすくなっています。対戦ルールは3対3かポイント制でやっています。

 ゾイドバトルカードゲームはコラム内でも掲載されてますが、本当にルールが複雑で、効果が曖昧ですね。

 まともに1ゲームを漫画化したら1巻で1試合とかになってしまうからな。ダメージ計算やターン進行が不鮮明なところもあるが、そこは目を瞑ってほしい。

 ゾイド漫画というと、ほとんどの人が上山ゾイドを挙げるが、こちらは隠れた名作だと思っている。最終戦のジンとのバトルをもう少し長く書いて欲しかったかな。

 デッキもライバルのデッキも個性があり、ザバット10体デッキ、ギルベイダー単騎デッキ、平地マップであえてハンマーヘッド3体を使って水地形に変えて強襲する海賊デッキなどカードゲームの面白さを出しています。

 聞いてるだけでも面白そうですね。

 浦野は不正した卑怯者となっているが、ロマンあるギルベイダー単騎デッキで挑んで来たから、そこまで嫌いになれなかったな。

 相手の手札を見る超小型カメラも南郷教授が用意したものだしな。


 でもそれ立派な不正ですよね。

 不正と言ったら、主人公たちも不正してるぞ。

 え?

テル(主人公)
 ジェノシザースの拡散荷電粒子砲は特殊攻撃扱いなのに、通常射撃しか適用されない「誘導電波」で普通に対象変更する。金蔵が言うように本当に卑怯な手段である。ジンが破ったカードを試合中に再生させて自分のカードとして使う。禁止カード「オーガノイド・ジーク」を使う。

ジン(ライバル)
 「アローファランクス」はフォーメーション扱いなのに、通常格闘しか適用されない「受け流し」で普通に対象変更する。禁止カード「オーガノイド・シャドー」を使う。あと不正というか人の顔に向かってカードを投げてくる。

園田博士(共和国カード開発者)
 「戦いはフェアでなくてはね」と思っているのに、小学生と高校生(開発メンバー)の試合を公式試合として承認する。ジン戦で賭け勝負してるのに主人公が負けそうになると途中で試合を中断する。

南郷教授(帝国カード開発者)
 浦野に3回戦でテルが使ったデッキを教えている。前述の超小型カメラはこの人が用意したもの。ちなみに浦野戦も「落雷」は天候系なので「警備体制強化」では打ち消せない。

ほのかちゃん(ヒロイン)
 こんなカワイイ子はポケモンカードはやってても、ゾイドバトルカードゲームなんてやってない。ゾイドの作り方を知りたいなら、テルに代わって私が教えます。

 あの本当ですか?

 確かにそうですが、ルールの間違いは元が非常に複雑なので仕方ないですね。記載が曖昧なので本当は使えるかもしれません。オーガノイドは禁止カードになったのは後のことですし、アニメ放送中で月刊コロコロコミック付属カードのため活躍させるでしょう。

 テルが破られたカードを再生させたのは演出で、実際には手札にあった共和国の「指揮系統混乱」を使ったと思います。


 って最後のほのかちゃんは関係ないですよ!


 あと、ほのかちゃんとテルのリベンジ戦は、デスザウラーを倒したからといって、テルの勝ちにはならんだろ。まだジェノブレイカーとイグアンが残っていたはず。

 同じくグランプリ3回戦の黒木戦でスパークライガーがコールサンダーを2発撃っても、まだテルの勝ちにはならないはず。

 主人公補正ですか?

 1話のページ数が少ないので明確な決着は省略されています。想像ですが、ほのか戦は主力デスザウラーを撃破されて投了、黒木戦は空適性を持たれたので投了したのではないでしょうか。

 同じくグランプリ決勝のジン戦も1、2ゲームはほとんど省略されています。ジン戦は3話ぐらいは欲しかったですね。

 人気があっただけに残念ですね。

 あとドリームマッチで園田博士VS南郷教授なんてのも見たかったな。お互い移動、命中判定操作を大量に積んだガチデッキになるぞ。

 見てみたいですけど、ゲームが長引きすぎて決着付かなそうですね。

 楽しそうなんで僕も見てみたいです。

 今だと中古ショップやオークションで安く買えると思います。

この漫画で一番驚いたのは、1話でテルのコマンドウルフとケンタのセイバータイガーをぶつけ合ってコマンドウルフが勝ったこと。

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