ゾイドインフィニティEX

ジャンル=アクション 機種=アーケード
オススメ度 ★★


管理人レビュー

挙動の劣化にガッカリ

 ゾイドインフィニティから新機体、新武装、新キャラクターを加えてバージョンアップしたのがゾイドインフィニティEX。前作が優秀だったために期待されたゲームではありましたが、前作のスピード感がなくなりモッサリした動きの機体が多く、追加新機体の数も少なく、さらには異常な性能を持つ機体や武装が多くて前作からのファンをガッカリさせたのが正直な感想でした。

 プレイヤーを失った原因としては…まず相性の激化でしょう。異常な性能を持つ機体や武装が多いため戦う組み合わせによっては、ゲームにならない時が多くありました。例えばレッドホーンVS凱龍輝スピードなどがいい例で、一度ダウンを取ったらあとは起き上がりの無敵時間切れにスピードセットを撃つだけで勝てます。レッドホーンの挙動が悪くて後からの攻撃を回避できません。スピードセットは2ヒットすれば確定ダウンでハメ殺されてしまいます。このハメには准将どころか最高司令官でも回避不能なためキャラクターによる「ジャンケンゲーム」でした。

 他にもEN兵器を半減させる「EN耐性」といった全てEN武器のエナジーライガーを泣かせる設定もあり、EX唯一の准将機のエナジーライガーが異常に弱くなっていました。、強キャラのムラサメに乗り換える人が絶えなかったです。追加でそんなEN耐性にもそのままダメージ(高威力)が入り、リロードが1秒なく、追い打ちにも使える「AZ30mm徹甲レーザーバルカン」という強力な武器もありました。

 他にも原因があり「カード作成」、「乗り換え」、「更新」で300円取られることも原因でしょう。さらにゾイドベース代が月300円なのでお金の出費が多く。これらは前作からの話ですが、前作はゲームバランスも今作ほど悪くなく、それほど問題にならなかったのですが、しかし、EXではゲームバランスが壊れていて、ハメ殺されるだけで100円を失ってはやってられないという人が多かったようです。

 「キャラ勝つゲー」とまで言われたこのゲームですが、それでもやる人は続けていてゲームバランスが悪いながらもそれなりに遊べたと思います。「強キャラ」に悩ませられながらも、そんな強キャラを通常機体で倒すのが逆に楽しかったです。

 管理人はジェノブレイカーで戦っていて機体性能は悪かっですが、「カノン」を積んでいれば前作に近い動きができたのでそれなりに戦えました。公式では変更してないと発表していますが、どう考えてもジェノブレイカーの移動速度が途中から変わっていると思います。タイトーは認めていないですが、まぁ悪い修正ではなかったのでよかったです。実は他の機体と武装も無断で微妙に性能の変わっていたりするですが…

 そしてゾイドインフィニティEXはゲームバランス調整のため、機体や武器性能が見直され2005年12月20日にアップデートされて…

さらにゲームバランスが崩壊しました。

見直されると思っていた機体や武器性能が変わりませんでした。それどころか「小型スプレッドボマー」を威力1300で弾速を速くしてキャパ1という強武器にしてしまった。
 ブラストルの「AZ6連装誘導ミサイル(通称、6ミサ)」はただでさえ回避不能だった武器なのにさらに衝撃値が上昇。これにより「ヘラス平地」では開幕からサーミックバーストを撃ってるだけで対戦に勝てる機体になってしまった。他にも性能の変わらない強武器も多かったです。
 イクスのエレクトロンドライバーの新機体に対するダメージなど「気付いた時点で早く修正しろ!」との声が多く聞こえ、修正しても、しなくてもこのアップデートによりさらに多くのプレイヤーを失ったのは事実。管理人も辞めはしませんでしたが、かなりヤル気がなくなりました。
 初期のゾイドインフィニティのようなゲームバランスとスピード感に戻すことはできないのだろうか?との願いがプレイヤーの大半を占め、次のバージョンアップを待っている状態でした。

…と思ってたら、さすがにこのパラメーター調整はやばいと思ったのか、2006年1月25日にパラメーターが再調整されました。

 今度は全体的に見ても、ゲームバランスを取り戻す修正が多かったです。異常な性能を持つ武器が改善され遊びやすくなったと思います。具体的にはブラストルの弱体化、シェルキャノン、5連装ミサイルポッド、小型スプレッドボマーの弱体化などが挙げられますが、それらは修正するのにバスターフューラーの無敵時間を修正しないのがタイトー。他にも挙動面は全く改善されず、挙動は良し悪しの差が激しいです。また、ダークスパイナー、ファルコンなどの一部の機体、武器がやたら衝撃値が高く、ゲームバランスを崩していると思います(少しはよくなりましたが、全体的にはまだバランスが悪い)。

 この仕様には呆れた人も多く、全国のランキングを見ても対戦数、BPが変わらないパイロットが非常に多く、全国的にプレイヤーも減っていて過疎化が進んでいきました。前作のようなスピード感、ゲームバランスには戻せないのか?と思っている人が非常に多いようです。

 プレイヤーの腕にもよりますが、EXでのジェノブレイカーは厳しく、カノン装備ではすぐに転倒します。カノンなしでは挙動が悪く、攻撃を避けにくいです。エナジーウイングユニット、高機動スラスターユニットがオススメかもしれません。管理人は転倒率が上がりますが、カノン装備で戦っています。


 そして、ゾイドインフィニティEXはゾイドインフィニティEX PLUSにバージョンアップしました。ハヤテライガーを加えたその内容は管理人の想像とは大きく異なるものでした。以下ゾイドインフィニティEX PLUS管理人レビューに続く。


補足
「キャラ勝つゲー」…名前の通り、ほとんど腕に関係なくキャラクターで勝ってしまうゲームのこと。上記の通り全く腕が関係ない組み合わせもありました。

「強キャラ」…上のキャラ勝つゲーに関係したことですが、ある程度強弱に差があるのは仕方ないが、全体的に考えて明らかに強いと思われる機体(キャラクター)。EXでは多すぎて言い切れないです。例としてニビル市指定のPKは強すぎる



←凱龍輝。調整前、レイズタイガーと同じくEN兵器のダメージを半減させる「集光パネル」を持ち、エナジーライガーをはじめとするEN兵器装備ゾイドを非常に苦しめた機体。
 さらにスピードセットはリロード1秒で、弾速が速く、弾切れのしないEN兵器で、2ヒットすれば必倒の強武器だった。あまりにゲームにならないので、一部の大会ではブラストルと一緒に禁止ゾイドにまで指定されました。
 写真のものはゾイドヘッドコレクションの凱龍輝で、定価378と安価な割りに精度が非常によく、ファンから好評の出来でした。

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